「イラストレーターになって絵を描く仕事をしたい!」
このとき一番最初に考えるのは、イラストを描くためのアイテムを購入することだと思います。
一応紙とペンがあれば絵を描くことができますが、やはり将来のことを考えるとパソコンを使って電子上に絵を描いていきたいものです。
ただこのとき、あなたが選ぼうとしているアイテム、イラストレーターの仕事で役に立たないかもしれません。
本記事では、これからイラストレーターになりたいという人を対象に、現役イラストレーターが「本当に必要なアイテム」を整理してみました。
いきなり全部買ってね。と言う内容ではなく、まず必要なもの、次に必要なものと段階的に優先度をご紹介するので、自分が必要と思うものから集めてみてください。
~もくじ~
なぜ購入するアイテムの優先度を決めるべきなの?
インターネットで「イラストレーター アイテム」など検索すると、必要アイテム30選というタイトル記事を見かけます。
記事の内容を見てみると、確かにあれば便利だけど「使う機会、少なくないかな」というものもちらほら混じっていると感じています。
こういった記事の場合、網羅的に準備するものを書いてるだけであり、初心者が本当に必要なものがイメージできません。
とくに、はじめてイラストレーターの準備をする人にとっては、限られた予算のなかで必要なものだけを揃えていかないと、どんどん出費が増えてしまいます。
そのため、まずは優先順位を決めて土台となる必要アイテムから購入していくことが重要です。
本記事では、なぜこのアイテムが必要なのか、何に使えるから優先して買うべきなのかを整理していますので、たくさん買うものがあって迷っているという人は、是非チェックしてみてください。
ご紹介するのは現役イラストレーター
【ももひき】
イラストレーター×webライターとして活動する副業の人
おもに食べ物系のイラストやライティングを行っており、ココナラやランサーズなどを利用してお仕事を受注している。
ご紹介前にご挨拶となりますが、わたし「ももひき」はインターネット上でイラストレーター×webライターとして活動しています。
主なお仕事は、メニューイラストや人物イラストなどを中心としており、リアリティのあるものからシンプルなものまで、さまざまな絵柄を描いています。
このとき、副業として動いている部分もありますが、平均して月50,000〜100,000円ほどの報酬をいただいています。
毎日1〜2時間ほどの活動でこれくらいの金額にはなっているので、本業として営業活動を行えれば、もう少し収入を伸ばせそうな気がします。
私もイラストレーターになったばかりの頃は、いろんな不要アイテムを購入し、押し入れの奥底に眠らせてしまいました。
だからこそ必要・不要がしっかりわかるので、今回記事をご紹介する形となります。
必要アイテムをご紹介する第一の根拠としてお見知りおきください。
イラストレーターが準備するものは2つだけ【重要度:★★★★★】
必要アイテムを検索すると何十個も必要アイテムが紹介されています。
そんななか、絶対これだけは準備しておかないといけないものは、実をいうと2つだけなんです。
この章でご紹介するアイテムは、イラストレーターの土台となります。
イラストレーターによっては、絵柄や描きたい絵、売りたい絵に違いがあると思いますが、どの人にも共通して必要なアイテムですので、ぜひチェックしてください。
①パソコン
イラストレーター活動をするためには、インターネットに繋がりつつ情報発信と仕事受注をしないといけません。
そんなときに必要となるのがパソコンです。
パソコンの種類はとくに問いませんが、ある程度のスペック(PCの能力)があればソフトの動作が遅くならず作業できます。
詳しいスペックは「イラストレーター PC スペック」と検索すれば。簡単に調べられます。
そのため本章では、どんなパソコンがあり、どう使っていけるのかを見ていきましょう。
①-1.デスクトップパソコン
デスクトップパソコンは、据え置き型(学校のパソコン部屋にあるようなもの)と呼ばれ、基本的に移動できません。
ノートパソコンなどに比べるとパソコンスペックが高く、動作が重くなりやすいソフトでも難なく起動・操作できます。
また、デスクトップパソコンは本体とモニター、キーボードなど、分割して購入できるため、自分の作業スペースに合わせたアイテムが揃えられるのも魅力的です。
このとき、デスクトップパソコンで作業する際にはペンタブもしくは液晶タブレットの購入が必須となりますので、あわせて購入していきましょう。
金額はピンキリですが、100,000〜200,000円の範囲内で揃えておけば、問題なく動作してくれます。
①-2.ノートパソコン
自宅の好きな場所、お店へ行ってイラストを描きたいというのならノートパソコンが便利です。
最近はノートパソコンのハイスペック化も進んでいるので、重いデータを使ったイラスト作成などにも問題なく対応してくれます。
ただし、自宅でイラストを描くのはいいのですが、外に持ち出してイラストを描く際、ペンタブなどが別で必要になることから、タッチペン機能付きのノートパソコンと、ノートパソコンを固定できる台が追加で必要になることを意識しておきましょう。
金額としては150,000〜200,000円くらいのものを買っておけば、デスクトップパソコンと同等の機能を発揮してくれます。
①-3.タブレットPC(ももひきオススメ)
こちら、ももひきが普段よく使っているパソコンになりますが、タブレットPCというのが便利です。
たとえば、マイクロソフトの「surface」という機器であったりAppleの「MacBook」などがタブレットPCに該当します。
このパソコンは、ノートパソコンのような軽量さ、キーボードを取り外してタブレットとして利用できる多機能さ、そして、タッチペン機能付きでペンタブがなくてもイラストが描けるという便利性に優れています。
パソコン+ペンタブを準備するのが面倒だったり、固定用の台を使うのが嫌だというのなら、省スペースかつ購入するのが1つで済むタブレットPCがオススメです。
金額はノートパソコンとそこまで変わらず、150,000〜200,000円くらいのものを買っておけば、イラストソフトを問題なく使用できます。
②ソフト
続いてイラストを描くために必要なソフトについてご紹介します。
「イラストソフト 無料」というキーワードで調べていけば、無料で利用できるソフトもいくつか出てきますが、将来的なお仕事利用を考えているのなら、有料のものを使うのがオススメです。
最近サブスクリプションと呼ばれる月額、年額制の支払い方法が主流となっていますが、一括購入できるイラストソフトも豊富にあるので、継続支払いに壁を感じる人向けに使いやすいソフトについてもご紹介していきます。
②-1.Adobe Illustrator
イラストソフトの中でも、世界で一番の利用者を誇るイラストソフトです。
イラスト作成はもちろん、広告やバナー、そのほか書籍デザインなど幅広く利用できるため、お仕事に利用している人が沢山います。
金額はサブスクリプション制(月額、年額)での支払いとなるので、使い続けた分だけ費用が発生するのが初心者にはちょっと難点。
初心者というよりは中級者向けのソフトですが、編集形式の.aiデータと呼ばれるイラストレーター専用データ形式は、お仕事で登場する場面も多いため、いずれの購入は検討しておくといいかもしれません。
出力できるデータが幅広く、このソフトを持っていればほとんどの納品に対応できるので、準備しておくメリットは大きいと言えるでしょう。
②-2.ペイントツールSAI Ver.2
このツールは初心者向けにオススメのペイントソフトで、ももひきもよく使っています。
またこのソフト、一括で購入できるため、継続して支払う必要がない便利なソフトです。
画面がかなりシンプルで、マニュアルなどを読まなくても使いやすいので、本当に初心者向けです。
線の太さや筆圧、その他自由にカスタマイズできるため、自分だけの使いやすいペイントソフトに組み替えていくこともできるので、慣れてきたら色々触ってみるのもいいかもしれませんね。
保存できるデータ形式はAdobePhotoshopの.psdにも対応しているので、幅広い納品に対応できるソフトです。
②-3.ClipStudio
イラストを描きたい人やマンガを描きたい人に人気が高く、②-2.ペイントツールSAI同様、かなり使いやすいイラストソフトです。
こちらも一括購入できるため、一度購入してしまえば一生使い続けることができます。
購入プランも充実していて、一括払い、月額払い(安いものだと240円~など)あります。
また、「本当にこのソフト使いやすいの…?」と思う人にオススメな無料体験もサイトHPから利用できるので、使ったことがない人は今すぐ体験してみましょう。
最近ではスマホ用の有料アプリも登場しているようで、パソコンがなくてもタッチペンとスマホがあれば、いつでもどこでも絵を描けるようになるようです。
かなり便利ですね。(驚愕)
購入ページ、無料体験ページは以下となりますので、ご興味がある方は利用してみてくださいね。
データ管理に重要な外付けHDD【重要度:★★★★☆】
自分が書いたイラストはしっかり管理しているでしょうか。
なかには絵を描いたのはいいけれど、全然整理していなかったり、オリジナルデータを消してしまっているという人も多いはずです。
しかし、それはかなり勿体ないです。
描いたイラストは自分の実績になるので、作成したイラストを整理して提案資料のポートフォリオとして使えます。
また、一度依頼を受けた後に「依頼と別で編集してほしい」と再依頼が来る可能性もあります。
そんなとき、「すみません、データもうないんです」なんて言えません。
そこで、オススメなデータ管理方法として外付けHDDに保存するというものがあります。
「別にパソコン本体に保存したらいいんじゃないの?」
そう考える人も多いと思いますが、イラストデータって結構容量を食ってしまうので、いつのまにかパソコン本体の容量が無くなってしまい、動作が遅くなってしまう可能性があります。
このとき、外付けHDDに保存しておけば本体の動作を遅くすることなくスムーズにデータを管理できるので、購入して損することはありません。
最近だと、2TBの外付けHDDでも10,000円くらいで購入できます。
これくらいの容量があれば1年くらいイラストを描いても全く埋まりませんので、安心です。
参考資料や勉強本は電子書籍がオススメ【重要度:★☆☆☆☆】
「イラスト勉強のために参考資料は買うべき!」
「資料を沢山持っておけば、いつか役立ちます!」
そういった情報を見て、いきなり資料集や勉強本を購入する人も多いです。
たしかに参考資料などがあれば、勉強になりますし、いろんな知識が身に付きます。
ですが、しっかり参考資料を見ながら勉強をする人はどれくらいいるのでしょうか。
たぶん、7割以上の人は買って数ページ見て満足してしまうと思います。
そのため、この項目については優先度を低く設定しました。
その理由としては「インターネットで検索するだけでも莫大な参考資料が出てくるから」です。
少ない予算で無理に参考資料を買うよりも、インターネットで検索して参考資料を集めた方が費用を抑えられますし、短時間で欲しい情報が集まります。
なので、イラスト初心者は以下の方法で参考資料や勉強方法を見つけていきましょう。
- 画像検索で欲しい画像を見つける
- YouTubeやTwitterにプロのイラストレーターが無料で講座を公開しているので、そこから勉強する
今すぐできる方法なので、ぜひ実践してみてください。
ただ、どうしても参考資料を購入したいというのなら、紙の書籍ではなく電子書籍がオススメです。
電子書籍ならパソコンの片隅に表示させながら絵をかけますし、本棚も必要ありません。
私の場合はAmazon Kindleを利用しています。
また、そのサービスのKindle Unlimitedであれば、月額980円で読み放題なので、絵の参考になる書籍などはこちらで月に数冊読んでいますね。
紙の書籍も一応持っていますが、ページが湾曲しているため本が閉じないように押さえたり、作業を中断して本をめくるのが面倒に感じているので、ほとんど電子書籍を利用しています。
必要と思ったものは必要に感じたときに買う
以上、初心者イラストレーターが準備しておくべきアイテムを厳選してご紹介しました。
いきなり色んなアイテムを購入しても、使わずに押し入れに行くのがせきの山です。
まずは本当に使うもの、使わないといけないものから購入し、余裕が出たら色んなものに手を出していくのが予算的にもオススメです。
もし何かを買いたいと思うのなら、それは実際イラストを描いていて不満に感じた時にしましょう。
絵を描くために余分な出費をするのは本当に無駄が多いので、今回ご紹介した「どのイラストレーターにも該当する必要なアイテムの土台」となるものから優先順位を決めて購入してみてはどうでしょうか。
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